開発部門の仕事は、新商品を開発する仕事(開発課)と製品の品質を保証する仕事(品質保証課)の2つに大別されます。新製品開発の仕事は、会社の将来を左右する商品戦略に一番大きな影響を与える大切な業務です。
会社は、既存製品にだけ頼っていると成長が止まってしまいます。『明日の飯の種』、つまり成長力の基盤を常に創り出していかないと未来がないのです。
この新製品開発は、さらに2種類に大別されます。一つは定番製品(当社ブランド製品)の開発、もう一つは特注製品(特定ユーザー様専用製品)の開発です。

まず定番製品。プロの料理人向けの当社定番製品の開発には、長い開発期間と地道な開発努力が必要です。例えば『美味しい』豚骨スープを開発するために、九州まで出張してラーメン屋をハシゴして味を研究することもあります。営業部門の協力を得て、市場調査することも欠かせません。さらに開発部のテストプラントで試作された新製品を工場で本格生産できるよう、スケールアップ技術の開発も重要です。

次にユーザー様専用の特注製品開発。この仕事は営業担当者と共に推進されます。チェーン展開されているラーメン店やレストランでは、高品質な味を各店均一に維持することと、味の秘密を守ること、アルバイトでもオペレーションできること等が要請されます。そこでは特注製品の利用が不可欠となるのです。
このような特注製品の新規開拓では、営業担当者と共にユーザー様まで出張して、試作品による試食会や各種のプレゼンテーションを実施したりもします。
新製品開発の仕事と同等に重要な仕事、それは製品の品質保証です。もちろん生産部門において、各工程ごとに品質管理マニュアルに従った厳重なチェック業務が日々実施しています。
品質保証課はこれらを最終的に統括するとともに、生産ラインにおける理化学的・微生物学的な品質管理の基準を決定し、自社の製品に対して規格外のものが出荷されることのないように、日々厳しいチェックを行なっています。


品質保証課は、原材料の特性や製造工程に幅広い知識と経験を併せ持つプロ集団ですが、その業務は意外に地味で目立たない存在です。
でも『製品の信頼性確保』という食品メーカーとしての会社の生命線を握る仕事、と言っても過言ではないくらい重要な仕事なのです。